旅つむぎ

旅人の雑感
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青春18きっぷ スタンプよっつめ
空が明るんで名古屋駅が近づく辺りで、だんだん風景が灰色にぼやけ始めた。
濃くなってゆく霧の中を、列車は進む。愛知県を過ぎ、岐阜県へ入っても、視界はいっこうに良くならない。
やがて、車内放送が入った。濃霧の影響で、この列車は大垣到着が5分遅れるという。
まずい。
そうなると、大垣着は6時ちょうど。大垣乗換の在来線も、6時ちょうどの発車だ。乗継ができない。気を揉むうちに、列車名になった長良川を渡り、揖斐川を越えて、ムーンライトながら91号は大垣駅1番線ホームへ滑り込んだ。
早めにデッキへ出ていたのだが、降りた場所は跨線橋の階段口から少々遠かった。3番線には、接続待ちの東海道本線米原行きが停まっている。臨時便でもお構いなし。ムーンライトながら恒例、「大垣バトル」の火蓋が切られた。乗継列車に猛ダッシュで向かわないと、着席できないのである。他の乗客にぶつからぬよう気を配りつつも、未だ痛む腰を省みず可能な限りの速度を出して突っ走る。周囲の殆どが参戦し、状況が呑み込めないおばちゃんグループは目を白黒させて追い抜かれていく。このホームの跨線橋上には、「構内10km/h以下」という「人間向け」の速度制限標識が付けられているが、誰もそんな物見ちゃいない。(笑)
何とか座席を確保して、まずは米原へ。ここで乗換え、新快速で大阪を目指す。
8時13分大阪着。駅構内のコンビニで、紙パックのオレンジジュースをひとつ購入。これが朝食だ。紀州路快速(関空快速連結)を待って、8時34分大阪駅発。
いつもながらびっしりと構造物が立て込んだ大阪の中心部を舐めるように、環状線の線路を辿る。天王寺から阪和線へ入り、凄い速さで風景が後ろへ飛んでいくのを眺めていると、あっという間に堺市まで来てしまった。
日根野で関西空港へ行く1〜5号車を切り離し、6〜8号車3両が和歌山へ。この編成割合は、平日土休日や時間帯によって変化があるらしい。9時58分、和歌山駅に到着。20数分の待合せ時間に、構内と駅ビルを少々探検して紀勢本線に乗車。といっても、下車駅はたったふたつ先の紀三井寺駅だ。
紀三井寺遠景
花の雲に浮かぶ 紀三井寺伽藍

紀三井寺駅では、熟年グループや家族連れを中心に結構な人数が降りた。そして殆どが、紀三井寺へ向けて歩き始める。折りしも、近畿地方でもっとも早く開花するという桜が盛りを過ぎたばかり。花見がてらの参詣が多いのだろう。
紀三井寺本堂

えっちらおっちら坂道を登り、裏手に当たる駐車場方面から本堂の横手へ。桜が舞い散る境内は、なかなかの賑わいだ。紀三井山金剛宝寺護国院。西暦770年以来の名刹である。
本尊の救世観音へ手を合わせるのもそこそこに、際限なく降り続ける花びらを黙々と掃き集めている作務衣姿のお坊さんを捉まえて訊ねる。
何を、と、説明するまでもなく(笑)、墓の在処だ。
忝い事に、とても丁寧な対応をして戴く。
腰をかばいつつ、更に上へ。
墓場のスミレ墓所の斜面に咲いていたスミレ


目指す墓へ到達して背後を振り返ると、はるか下方、樹々を押し分けるように和歌浦湾のくすんだ青が広がっていた。
紀三井寺墓地

帰り道は、本堂前から231段あるという表参道の階段を降りる。明るすぎるくらいの陽射しの中、階段下にならぶ土産物屋の店内が涼しげな陰を生む。
勝海舟寓居の地碑紀三井寺駅から和歌山駅へ折り返し、駅前広場で路線バスに乗車。和歌山市駅前まで行く。少し歩いて、「勝海舟寓居地」の碑へ。舟大工町の質舗前に建っているが、実際に逗留したのは橋丁の両替商・清水平右衛門邸だったというから、実際の場所とは合致しない事になる。たった10数日の滞在で石碑が建立されるのだから、大層な話だ。

お城を遠巻きに眺めながら、徒歩で再び和歌山駅方面を目指す。和歌山ラーメンの「井出商店」で遅い昼食。
特製中華そば600円チャーシューメン@井出商店


取り敢えず和歌山での用事は終了。しかし、半端に時間が余っている。本来なら和歌山線で奈良方面へ出たいところだが、運悪くこの日は線路工事のために夕方まで運行休止。ならば、和歌山電鐡で終点の貴志駅まで行き、名物駅長と助役に会ってこようか。そう考えて、和歌山電鐡の乗り場へ赴いた。
貴志駅駅長しょぼ〜ん……

ホームに掲示された告知を見て、がっかり。貴志駅の駅長と助役2名は、日曜が定休日だという。それでは訪問の意味がないから、すごすごとJRのホームへ引き返す。
不本意ながら同じ経路で大阪駅まで戻り、福知山線に乗換えて親戚の家へ顔を出しに行く。短時間の訪問で、また大阪駅へ。大丸梅田店地下2階に出店している淡路屋で、ネット予約していた駅弁を受取り。19時ちょうど発の新快速長浜行きへ飛び乗る。
クロスシートの座席が総て埋まっているのはもちろんの事、通路やドア前も、乗客でびっしり。車両の端で連結ドアに寄り掛かるように立って腰をかばい、両足を踏ん張るのだが、かなりの速度を出しているらしく、揺れがひどくて、まだ痛みの残っている腰へ響く。関西在住の親戚から「京都までは少々人が多い」という情報を得ていたが、これは少々どころの騒ぎとは違う。しかも、京都駅を過ぎても混雑が緩和する気配は見えず、山科、草津と、乗換えポイントの駅を過ぎても立ち通し。座席へ腰を降ろせたのは、守山駅まで来た後だった。それでも車内は人人人。当然、弁当を広げる雰囲気ではない。車内で夕食が摂れない場合の用心に各駅の休憩所情報も押さえてあったため、米原駅ホームの待合室を利用する事に決めた。そうした目論見もあって、早めに大阪を出ていたのである。
20時22分、米原駅着。21時54分発の豊橋行きまで、じっくりと弁当を味わおう。
ムーンライトながら | トラックバック(0) | コメント(1) |permalink
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コメント
貴志駅助役
先日、貴志駅助役2名のうちの1名「チビ」が、行方不明になったそうだ。
大事がなければ良いのだが……
2007/05/21 Mon| URL | 大黒屋
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